BLOGしのざ記

Today 2025/05/01

イベント講演会「発達障害って何?〜「普通」が難しい人たち〜」を開催しました。

【登録日: 2021年04月10日 】

本日、篠崎図書館では特定非営利活動法人ネスト・ジャパン 所長の

長野 佳子氏をお招きし、

「発達障害って何?〜「普通」が難しい人たち〜」

を開催しました。

 

 

まず、普通とはどういうことでしょうか?

「特に変わっていないこと。ごくありふれたものであること。

それがあたりまえであること。またそのさま。」

とgoo辞書にはあります。

でも、普通の加減は人それぞれですね。

 

先生ご自身も感覚過敏、衝動性、集中力が続かない、こだわりが強い、

不器用、協調性の無さなどの特性をお持ちだとか。

これは、発達障害なのか、個性なのか?

 

 

 

ネスト・ジャパン代表の本田秀夫先生によると

「発達障害とは、発達の特性(生まれ持っている特有の性質)

によって、生活に障害が起こることだ」と言います。

その人自身に障害があるのではなく、生活に障害があるのだと。

逆に言えば、生活に支障がなければ診断はつかないと。

 

発達障害かもと思った時に、診断をするのがよいのかどうかは

その特性があるとわかることで、その子の理解になるので

そういう意味ではよいのではないかと言います。

 

 

そして、発達障害がある人の支援というのは何かをしてあげる、

お手伝いをしてあげるということではなくて

彼らがありのままでいいよということを肯定することではないかと言います。

 

彼らは、みんな我慢している、自分で考えなさい、

もっと頑張りなさいなど、保護者が普通に発する言葉に苦しんでいる。

日々の生活において、障害物競走をさせられているようなものだとか。

 

先生は、彼らは好きなことに熱中する必要がある、

好きなこと、得意なことを安心してできると本人の社会が広がると言います。

 

しかし、支援者は、余暇活動を良かれと思って開催しますが、

逆に弊害になる場合もあります。

 

一緒に余暇活動をやり、好きなことを理解してもらうのが

嬉しいと思うのだと言います。

 

先生は、その活動の中で、鉄とも会、

アニメまんがクラブ、モデルクラフトなどを開催し

一緒にやりますが、特に指示や教えなどはしないのだとか。

する必要もないのだと言います。

 

そのように理解する人が増えると発達障害の方だけでなく

どのかたにとってもより住みやすい社会になるとのことでした。

 

 

講演の後の質疑応答の時間では

身近なご質問など、なかなか普段訊きにくいことも

丁寧にお答えいただき、参加された方々には

ご満足いただけたようでした。

 


篠崎図書館では、現在ミニ特集コーナーで

発達障害についての展示を行っています。

15日まではそちらでご覧いただけますので

ぜひご利用ください。