イベント講演会「源氏物語」の心とことば 〜和歌にみる人生の一場面〜を開催しました。
本日、篠崎図書館で
講演会 「源氏物語」の心とことば 〜和歌にみる人生の一場面〜
を開催しました。
中田幸司氏⦅玉川大学文学部教授・博士(文学)⦆をお招きし、
「源氏物語」の魅力についてお話しいただきました。
「この時期、大河ドラマの影響もあり、「源氏物語」がにぎわっていますね」と中田先生。
一千年もの長きにわたり読み続けられてきた「源氏物語」ですが、
それは多くの人によって写され、その過程で手が加わってきたものと言われています。
時代をまたいで写され続けてきたからこそ、今でも私たちはこの物語を読むことができています。
現在放映中のドラマの話も交えながら、和やかな雰囲気の中、物語の世界や和歌について
読み解いていただきました。
「源氏物語」には七九五首もの作中歌がありますが、歌の表現にはベースのあるものもあり、
古い和歌をもとにする引歌(ひきうた)がよく使われているそうです。
登場人物の心の闇に多く使用されているのが特徴で、歌をよく知っていると
物語に厚みが増すとのこと。
「それぞれの立場でのそれぞれの表現、喜怒哀楽を含めた思いのエネルギーが強く感じられます。
54帖と現代語訳でも厚みがありますが、源氏物語トライしてみてはいかがでしょうか」とおっしゃっていました。
講演会終了後の質疑応答では、
「先生のお薦めの現代語訳の本は何ですか。」といった旨の質問をいただきました。
その際、わかりやすくて訳が丁寧と中田武司氏が訳された本をお薦めしていただきました。
なんと、その方は先生のお父様だそうです。また、お名前が似ている中野幸一氏の訳もお薦めとのこと。
「『源氏物語』はたくさんの方が訳されているので、いろいろ読み比べてみて下さい」と締めくくられました。
篠崎図書館では、今後も皆様の関心にお応えできるよう様々なイベントを企画してまいります。
皆様のご参加、心よりお待ちしております。