イベント『髙島野十郎、ってご存じですか?「月」と「ロウソク」の画家』を開催しました。
9月13日(土)、篠崎図書館で
『髙島野十郎、ってご存じですか?「月」と「ロウソク」の画家』
を開催しました。
没後50年記念の回顧展を開催している(2025年7月18日〜9月28日)千葉県立美術館の館長・貝塚 健(かいづか つよし)さんをお招きし、
髙島野十郎や彼の作品について語っていただきました。
会場には髙島野十郎に関するものや、西洋美術、近代日本絵画などの本も展示しました。
まずは、髙島家の家族構成など彼の生まれ育った環境や、親しくしていた人との手紙のやりとり、
また野十郎が心から愛し晩年を過ごしたという千葉県柏市のアトリエについてお話しいただきました。
続いて、野十郎の代表作「月」と「蝋燭」についてお話しいただきました。
「月」は、初めの頃は風景も一緒に描かれていましたが、やがて月のみを描くようになったとのことです。
何枚かの「月」の作品から、その変化の様子を解説していただきました。
そして「蝋燭」の作品は、50点以上あるそうですが、すべて友人や支援者など親しい人に贈られたもので、
一度も売ったことがないそうです。
続いて、フィンセント・ファン・ゴッホに感化され描いたと思われる作品の紹介と、そこから読み解かれる
野十郎の描き方の特徴についてお話しいただきました。
また、野十郎が仏教に強い関心を持っていたことがうかがえる作品についても紹介していただきました。
この他にも同郷の画家たちとの交流や美術史の流れ、また自分の信念に真摯に向き合う野十郎の
ストイックな生き方についても語っていただきました。
「野十郎には人を惹きつける魅力があり、彼は多くの人に愛されていた。」と貝塚さん。
貝塚さんの様々な視点からの解説により、髙島野十郎の人間像や彼の作品について色々と学ぶことが
出来ました。参加者の皆様も充実した時間を過ごされていたように思います。
篠崎図書館では、今後も皆様の関心にお応えできるよう様々なイベントを企画してまいります。
皆様のご参加、心よりお待ちしております。