BLOGしのざ記

Today 2024/04/25

イベント講演会「111年の時を超えて・・・・・・ ~1枚の写真がひもとく日露友好の記憶~」

【登録日: 2017年09月16日 】
本日、徳島県の立木写真舘常務取締役・立木さとみさんを
お招きし、

講演会
「111年の時を超えて・・・・・・
~1枚の写真がひもとく日露友好の記憶~」


を開催しました。

台風が近づき、不安定な天気でしたが多くの方に
参加していただきました。

会場には日露戦争関係の本や立木写真館の関連本を用意しました。
開演前にご覧になっている方もいました。



本日の講師の立木さんは立木写真舘常務取締役のほか、
ポートレート・アカデミー・オブ・ジャパン(PAJ)室長
阿波女あきんど塾キャストなど様々な分野で活躍しています。
また、おばあ様の香都子さんは、1980年のNHK
朝の連ドラ「なっちゃんの写真館」のモデルとなっています。




本日、立木さんには1枚の写真から紐解かれた日露友好の歴史に
ついて話していただきました。

ある日突然ロシアから徳島県の善通寺に、
「この写真のことが分からないだろうか?」という一通の
問い合わせメールがあり、そこに添付されていたのは、
日露戦争時に善通寺で撮影されたらしい、
ロシア人俘虜の写真だったそうです。

台紙にあったネームから徳島市の立木写真舘の
撮影であることが判明。写真の持ち主であるロシア人女性は、
曾祖父が遺したこれらの数枚の写真から彼の足跡をたどり、
彼が日本の友人と一緒に撮った写真を、自分の友人と共に
再現したいと考えていたとのことでした。

そして彼女はついに来日し、善通寺と立木写真舘を訪問すること
になりました。そして、2016年4月に111年の時を超えて、
撮影者と被撮影者のひ孫同士が奇跡の対面を果たしました。
対面の際はあまりの感動に、写真を撮り忘れてしまったそうです。
その後、ロシア人女性は友人と一緒に、当時の曾祖父と同じ服装で、
写真を撮影し目的を達しました。

その後もスライドを使って、ロシア人俘虜たちが日本でどのように
過ごしたかなど、様々なお話をしていただきました。



講演中一番心に残ったのが、写真の力について語っていただいたことです。
それは、写真は時間を超え、空間を超えること。記憶としての機能。
情報量が圧倒的。そして、国や歴史を動かす力があるとの
ことでした。

このお話がメディアによって広がり、これがきっかけで
日ロ両国の友好を祈るイベント「ミール祭」が開かれたそうです。
本公演は今月末にロシアの国立図書館でも行うとのことでした。
貴重なお話を聞かせていただき、有意義な時間を過ごすことが
できました。

本当に映画のようなお話に、会場の皆様も食い入るような目で
お話しを聞いていました。質疑応答でも、さまざまな質問が出て
大盛況のうちに本日の講演会は幕をとじました。

本日の講演を聞いて、私も家の写真を少し整理してみようと思いました。
皆様もぜひチェックしてみてください。意外な発見があるかもしれませんよ。