BLOGしのざ記

Today 2020/04/02

イベント講演会「東大副学長に聞く新しい学問のすゝめ  〜グローバル時代の人材育成と大学教育〜」を開催しました。

【登録日: 2019年07月08日 】

本日、東京大学副学長・中央教育審議会委員 有信 睦弘氏をお招きし、

講演会「東大副学長に聞く新しい学問のすゝめ 〜グローバル時代の人材育成と大学教育〜

を開催しました。

天候が危ぶまれる中、多くの方にご来場いただきました。

 

 

講師の有信氏は1976年に東京大学大学院工学系研究科博士課程を修了され、

東京芝浦電気株式会社、現在の株式会社東芝に入社されました。

社内では総合研究所で研究、企画、開発など、重要な職務を遍歴され、

2003年に執行役常務 研究開発センター所長となられました。

2009年からは横浜国立大学理事、東京大学監事、理化学研究所理事などを歴任され、

現在は東京大学執行役副学長、未来ビジョン研究センター特任教授となられました。

 

冒頭では、理化学研究所理事だったための、忘れられない大変な記者会見(小保方氏の)の

思い出などをお話しいただきました。

 

本題では、グローバル時代の優秀な人材とは?

日本人の課題はーー沈みゆく日本なのか?

そして、具体的に進められている方策はーー行政も手をこまねいている訳ではない?

社会人としての学修などについてお話いただきました。

 

 

優秀な人材というと、成績が優秀と思われがちですが、かつてはそれで通っていましたが、

現在の社会ではCompetencyが高い人の事をいいます。

 

就活については、日本の状況として、企業の採用方針の転換を迫られており、

採用形態が多様化するとのお話しでした。

つまり、現在の4月一斉新入社員入社ではなく、1年中いつでも採用になると。

また、米国の状況などもお話いただき、日本との違いについて考えさせられました。

 

日本人の課題としては、日本の競争力は1997年までは世界でトップ〜4位くらいまでだったのに

現在は25位と落ち込んでいます。そして、そのことが自覚されていません。

また、GDPも各国が右肩上がりなのに対して日本は落ち込んでおり、

労働力人口当たりのGDPは先進国中下位にあると。

また、日本人の学歴については、大学院などの高等教育への進学率が減っています。

そして、発表論文数も増えていません。それに対してアメリカはトップを行き、中国が

それに追いつくような勢いです。

このように低学歴社会の日本の現状があります。

 

そこで、行政としては大学・大学院教育改革施策を打ち出し、

スーパーグローバル大学創生支援事業、大学の世界展開力強化事業などを行い

将来(2040年)を見据えた大学院教育のあるべき姿を描いているとのお話でした。

 

社会人としての学修については、

日本では、高等教育を受ける人たちの年齢として、25歳以上の入学割合が極端に少ない。

また、企業の認識として、大学で何をやっているのかわからないので、

企業の外部教育機関として活用しようという考えはあまりない。

しかし、専門職大学院は社会人比率が高く、様々な階層で社会人の受け入れがされているとのことです。

 

今後の日本の課題としては、戦後70年、終身雇用もあり、それなりの学歴のある人材を

自社で育てるという方針で成り立っていましたが、その成功体験を脱ぎ捨て、

様々な観点での多様性、グローバルな視野或いは俯瞰的視野と深い専門性をもった人材を

教育機関が育成する必要があり、社会人にもその門戸を開く必要があるというお話でした。

 

なかなか難しいテーマ、内容でしたが、できるだけわかりやすくお話しいただき、

途中でも質問があれば受け付けて下さったので、

来場者の方々の理解が深まったのではないでしょうか。

教育について考える機会になる講演会になれば幸いです。

 

アンケートでは、来場者の方々の反応は様々で、難しかった半面、

知の興味を刺激された、問題意識を持ったなどのうれしいコメントもいただきました。

 

篠崎図書館では今後も利用者の皆様の関心に応えられるよう

様々な講演会を企画していく所存です。

今後も多くの方のご来場をお待ち申し上げております。