今月の館長展示今週紹介する図書(今月の館長展示 テーマ:星座)
【登録日: 2013年08月23日 】
今月のテーマは星座です。星座に関連した本を紹介
していきます。今週紹介する本はこちらです。
中村 士 (監修)『江戸の天文学 渋川春海と江戸時代
の科学者たち』
みなさんは『天地明察』を読んだことがありますか。
この小説の主人公である渋川春海は、日本の天文学に
大きな影響を与えました。春海は7歳の頃には太陽や
月を観察していました。
本書は渋川春海だけではなく、江戸時代に活躍した天
文学者や技術者について書かれています。
読んでいておもしろいと思ったのは、50ページから53
ページに記されている人物相関図です。いろんな人が
かかわっています。これを見ると、徳川吉宗は天体に
関心があったようです。
本書によると吉宗は自ら書物を集め、装置や器具を使
って天体観測をしていました。また、天文学と暦学に
詳しい建部賢弘を顧問とし、学びました。
歴史的な話だけではなく、「国友藤兵衛の反射の望遠
鏡」「松田東英の製作した望遠鏡」の写真なども掲載
されおり、江戸時代の一場面を垣間見ることができます。