BLOGしのざ記

Today 2024/04/20

スタッフおすすめ!スタッフのオススメ その9「老人と海」

【登録日: 2010年09月11日 】
今回ご紹介するのは、ヘミングウェイの世界的ベストセラー「老人と海」です。


とても読み易い本でした。読む前は漁師さんの話なんだろうなー、とは思っていましたが、なぜか私は老人対クジラを想像していたんですよね。老人一人で、というより人間一人でクジラを釣り上げるのが難しい事ぐらい少し考えれば分かるのに、恐らく白鯨とごっちゃになっていたのでしょう…。ちなみに、白鯨はまだチャレンジしていません。

さて、話を戻しますと、主人公の老人が釣り上げたのはカジキマグロでした。このカジキ君を釣り上げるまでの闘いがつづられて行くわけですが、他の生き物の命をいただいて、私達は生きているという事実を付きつけられている気がします。日本は一日に○トンの食糧を廃棄していることをご存知でしたか?捨てられてしまった命は、何の為に殺されたのか、それを考えると食事は残さず食べたいなーと改めて思いました。

この物語の中で、私が一番気に入ったのは老人に漁を教わっていた少年です。彼の両親は老人に見切りを付け、少年を他の船にあずけますが、少年は老人の底力を信じて、何かと老人の世話をやきます。最後に少年の思いが実を結ぶわけですが、打算的な大人心と子供の純心な心を見せ付けられ、子供は時に真実を見抜く、そんな言葉が浮かんできました。この少年の老人に対する思いやり・やさしさがとても心地良い物語でした。