BLOGしのざ記

Today 2020/04/05

スタッフおすすめ!スタッフのオススメ その26 「医者は現場でどう考えるか」

【登録日: 2012年05月21日 】
今回は医学書をご紹介したいと思います。


著者のジェローム・グループマンは、ハーバード大学医学部教授で、がん、
血液疾患、エイズ治療の第一人者です。


著者は「一般の読者を想定して書いた」そうですが、難しい単語や内容が
出てきますが、、医療従事者の方だけでなく、筆者のような素人でも十分に
理解でき、自分が患者の立場ならどう思うか、こんな医師に診断されたら
どんな気持ちになるだろうなど、考えながら読みました。


「はじめに」のなかに登場する女性患者は、15年!もの間、何人もの医師に
診てもらっても正しい病名や診断を得られませんでした。ようやく判明した
とき、その医師が行ったことは、先入観や先例に囚われず、まず患者の話を
しっかり聞くことからでした。


同じく「はじめに」にこんな一文があります。
医師のすることの大半は、話すことです。コミュニケーションは、優れた
医療から切り離すことはできません。診断を得るのに情報が要るし、情報を
得る最善の手段は患者との信頼関係です。医師の能力はコミュニケーション
能力と不可分のもので、二者択一できるものではありません。


本書には、登場するさまざまな患者やその症例に対し、具体的にどんな状況や
判断から「認知エラー」と呼ばれる誤診が起こるのかが詳細に書かれています。


アメリカ医療の話なので、そのまま日本の医療、臨床現場に直結しませんが、
読み応え充分、「医学書だから」と敬遠せず、読んでいただきたいと思います。



「医者は現場でどう考えるか」 ジェローム グループマン 石風社 490.1ク