今月のテーマは将棋です。今週紹介する本はこちらです。

米長 邦雄著　
『われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る』


先日5人の現役プロ棋士と5つの最強コンピュータ将棋ソフ
トが闘う、電王戦（第2回将棋電王戦）と呼ばれる将棋棋
戦が行われました。結果は3勝1敗1持将棋（引き分け）、
コンピュータ側が勝利しました。

1年前に行われた、第1回将棋電王戦では、昨年惜しまれつ
つ亡くなった永世棋聖・米長邦雄氏もコンピュータ将棋ソ
フトと対戦しました。しかしこの勝負もコンピュータの勝
利に終わっています。


この本は当時の戦いの様子、記者会見全文だけではなく、
棋士とコンピュータが対戦するまでの経緯が順を追って記
されています。

米長氏は、永遠にプロ棋士が負けないでほしいという願望
を持ってはいるが、それは不可能な願望であり、いつの日
か負けることは避けられない、と述べています。全体を通
して米長氏の将棋に対する思いが伝わる一冊です。


今月は将棋をテーマに紹介しました。
篠崎図書館では将棋に関する本を多く所蔵しています。