BLOGしのざ記

Today 2024/04/26

今月の館長展示今週紹介する図書(今月の館長展示 テーマ:雨)

【登録日: 2013年06月26日 】


今月のテーマは雨です。雨に関連した本を紹介していきます。
今週紹介する本はこちらです。


ジェイムズ・ロジャー・フレミング (著)、鬼澤 忍 (翻訳)
『気象を操作したいと願った人間の歴史』

みなさんも「これから雨が降ってほしい」「明日、雪は降
らないでほしい」と思うことはあるかと思います。とくに
農作物を作っていると天気は気になります。

大げさにいますと天気を思い通りに操作したいと考える人
もいるでしょう。

この本では、天気と気候の操作をめぐって、歴史上どのよう
な考えがあったのかが記されています。

オーストリアの農夫たちは、聖なる銃で嵐を撃って消し去
ろうとしていました。嵐の可能性があるときに、発射して
雲との戦争を宣言していたのです。

また、第3代アメリカ大統領だったトマス・ジェファソンは
森林を切り開き、湿地を干拓し、土地を耕せば、アメリカ
の気候は改善されると考えていました。

気象を戦争や軍事に利用しようと考える動きもあったよう
です。冷戦のときには、気象兵器によって、荒天を敵にぶ
つけたり、農業を壊滅させたりすることも考えられていま
した。
これはどれほど被害が出ても自然のせいにすることができ
ます。

それぞれの立場によって考え方はあるようですね。