文化プラザブログ

企画展示/関連イベント 2011年08月21日 ギャラリーイベント「河東節」を開催いたしました。

本日8月21日(日)15時より、 ギャラリーイベント「河東節」を開催いたしました。


ご出演は、2009年に河東節の三味線奏者として 初めて人間国宝を授与されました山彦千子さんです。

江戸川区生まれの江戸っ子でもある山彦先生の 歯切れのいい演奏はまさに「江戸の粋」そのものです。

今回特別に館内イベントへのご出演をご快諾いただきました。


その前に簡単な解説ですが、 【そもそも河東節とは…?】

三味線に合わせて物語を聴かせる音楽、浄瑠璃の一派。

江戸で起こった浄瑠璃で、その上品な音色に今も 多くのファンがいます。

代表曲は『助六』。 歌舞伎の成田屋の舞台には必ず登場します。


さて定刻通り15時にイベントがスタートいたしました。 まずは曲目の解説をスタッフから行い、

その後ご本人様にご登場いただきました。


ほぼ満員の会場にて、河東節についてお話になる 山彦先生。

会場の熱気も高まりいよいよ演奏開始です!


まずは1曲目おめでたい「海老」という曲から ご披露いただきました。

この曲は江戸時代、河東節の旦那連中が團十郎の家に お年賀に伺って、ご祝儀に演奏した曲といわれています。

大変おめでたい曲ですが、ご祝儀曲と言うことで、

普通の演奏会ではあまりにも短いため(2分足らず!) 演奏されることはないそうです…

どことなくユーモラスな歌詞にお三味線の音が すばらしい掛け合いをみせていました。


続きまして2曲目、河東節「助六所縁江戸桜(すけろく ゆかりのえどざくら)」を演奏して頂きました。

こちらは河東節の名曲中の名曲です!

助六がさっそうと紫の鉢巻をして登場、 いわば自己紹介のようなシーンだそうです。

歯切れよくスパッと音を切ることから、 河東節は「我慢の浄瑠璃」と呼ばれているそうです。

(他の浄瑠璃は息が続くまで音を伸ばすそうで、 対象的な演奏法ですね)。


いつもの講義室が河東節の演奏により、 国立劇場のような格式高い場所に 早変わりしてしまったかのようです!


会場の皆さんもじっと耳を傾け、舞台を想像しながら 聴いていらっしゃるようでした。 2曲のすばらしい演奏をお聞かせいただいたのち、 山彦先生への貴重な質問コーナーを設けさせて いただきました。


終始観客席からのご質問に笑顔でお答えになっていらっしゃいました。

芸だけでなく、お人柄の素晴らしさにもスタッフ一同感激いたしました。


貴重な演奏をご披露いただき、またこのイベントのご出演を ご快諾いただき、

山彦千子さん、また浄瑠璃・お三味線共演者の皆様にもにこの場をお借りして改めて御礼申し上げます。

また熱意あふれる演奏に会場の皆様も大盛り上がりをみせていました。


他のイベントにも続けてご参加いただいたお客様もいらっしゃり、

今回のギャラリーイベントの注目度を実感いたしました。


さて明日はいよいよ、今企画展示最後のギャラリーイベント、

「ちびっ子相撲と相撲甚句」が3時から開催となります。

みなさまお誘い合わせの上ご来場くださいませ。

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