BLOGしのざ記

Today 2024/05/18

イベント民話を楽しみました。

【登録日: 2009年07月29日 】
 26日は、当館の自主事業「ふるさと遺産 〈民話〉を楽しむ会」を開催しました。
 出演は「江戸川おはなしボランティア連絡会」の皆さん。同会は区内各所でおはなし会の出前をされていますが、「どーですか、『大人の図書館』で民話を語るのもオツなものですよ」とさかんに揺さぶりをかけ、このたび実現したものです。定員50名をオーバーする56名のご参加をいただき、盛況のうちに終始しました。



 江戸川区の民話が2編と、筑豊、越後の民話が1編ずつ。 緩急自由自在の語りはどれも聞き応えがあり、珠玉の「ふるさと遺産」を堪能しました。いや、皆さんうまいものですねえ。ついつい引き込まれて情景に同化してしまいました。



 この日とくに注目されたのは「葛西の怪童子」でした。江戸川区は狭い土地ながら(49.09平方キロメートル。 岐阜県高山市の面積の114分の1)、「葛西弁」は古くからの漁師町だった葛西地区で独特に発達した方言で、時代の流れとともに絶滅寸前になっています。当日配布された「標準語対訳テキスト」を手に「ネイティブ・スピーカー」の語りを聴けてとても得をした気分です。



 会場に江戸川区の民話集を中心とする関連本を約20冊展示したところ、参加者の民話への関心は高く、大部分が貸し出されてしまいました。語り(ナマ情報)と本(活字情報)のダブル情報提供は、図書館冥利につきるというものです。

筑豊地方の民話「スズメが助けた先山親子」は、場所柄炭鉱にまつわるお話です。九州弁が満載で、これにも標準語対訳テキストが必要だったかもしれませんが、なにぶんわたしは九州出身につきすいすい理解できて全然苦にならんかったとです。よか話でしたばい。