BLOGしのざ記

Today 2024/04/25

スタッフおすすめ!スタッフのオススメ その13 「電子本をバカにするなかれ」

【登録日: 2011年02月05日 】
まず、この本はいわゆる「電子出版」「電子書籍」を
一概に賛成・反対している本ではありません。


そこをお間違えなく手にとっていただければ
【本の歴史】というものを振り返りながら、
現在の状況が本の歴史上どうなっているかを
分かりやすく知ることができるお勧めの本だと思います!


本や出版の電子化についてわかりやすく論じつつ、
現在の問題点や将来への期待や不安を率直に述べて
いるのですから。


今後、人類が生んだ全ての本が片っ端からデジタル化
され、世界の全ての本が読める電子図書館が
できるのかもしれない。だが、現在その責任はグーグル等
営利目的の企業が担ってしまっているが大丈夫なのか。


紙の本という「物質」から電子本という「非物質」への
流れが主流になった時、「物質」ではない電子本に
図書館はどのように対応していくべきなのか。


我々図書館司書にとっても考えなくてはならない
問題で、とても参考になる本でした。


「電子本」が勝って、「紙の本」が負ける・・
さあ出版社や取次ぎは大変だ!などというイメージで
マスコミ報道はされている事もありますが、
ぜひこの本をお読みいただき、別の視点から
この問題を考えてみてはいかがですか。


「電子本をバカにするなかれ」津野海太郎著 国書刊行会 より
一部内容から引用しています