BLOGしのざ記

Today 2019/11/19

今月の館長展示今週紹介する図書(今月の館長展示 テーマ:食)

【登録日: 2013年11月16日 】


今月のテーマは食にしました。広く食にかかわる本
を紹介していきます。
今週紹介する本はこちらです。

アンドリュー・ドルビー (著), 樋口 幸子 (翻訳)
『スパイスの人類史』

みなさんは高校生の世界史の授業のことをどれだけ
覚えているでしょうか。ルネサンスや大航海時代の
ところで香辛料が出てきたと思います。

「ヨーロッパで肉の保存料として必需品だった香辛
料を、東南アジアへ…」と説明があったかと思いま
す。
私のときは、香辛料は肉の臭みを消す必需品という
ことを、先生がシナモン、ナツメグ、コリアンダー
を持ってきて説明していました。


本書はスパイスと香料の歴史が、当時の時代背景に
も触れながらわかりやすく書かれています。多くの
スパイスについて単純に辞典方式で書いているので
はなく、西洋と東洋のつながりを意識して記されて
います。

本書は、いやな臭いを隠す目的でスパイスを使うと
いう記述はなく、むしろスパイスそのものの味、香
り、保存効果、薬効を目的として使われたとありま
す。


シナモンのルーツはなかなか分からないようです。
二つの説があり、ひとつは、スリランカとインド南
部。もうひとつは、東南アジア北部と中国南部です。
14世紀になると世界史で一度は名前を見たことがあ
るイブン・イブン・バットゥータが、インド南部の
森にあるシナモンとスリランカのシナモンについて
『旅行記』で記しています。

コリアンダー、クミン、サフラン、ケシ、アジョワ
ン、ニゲラはヨーロッパや地中海沿岸地方の原産で、
インドへ入ってきたのはペルシャ帝国の存在とアレ
クサンドロス大王の遠征と、インドのアショーカ王
が役立つ植物を移植したからだと筆者は考えている
ようです。

スパイス一つ一つについて知ることができます。