企画展示 2026年6月7日 江戸川区伝統工芸品「日本の夏を匠の技で心地よく暮らす」
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日本の夏を、匠の技で心地よく——。
江戸川区伝統工芸展「日本の夏を、匠の技で心地よく暮らす」開催のご案内
まぶしい日差しとともに、本格的な夏がやってきます。
かつて日本の夏には、自然の素材と職人の知恵が生み出す「涼」があふれていました。
今年の夏は、少しだけ丁寧に、そして心地よく暮らすヒントを見つけてみませんか?
本展では、東京都江戸川区という地域で古くから受け継がれてきた、卓越した技術をもつ職人たちの伝統工芸品の中から
「夏を心地よく過ごす」ことに焦点を当てた作品を集めました。
木や竹、土や漆、和紙、綿、ガラスといった自然由来の素材を活かした伝統工芸品は、人にも環境にも優しい「エシカルな暮らし」の選択肢でもあります。
時を重ねるほどに手になじみ、使うほどに表情を深めていく逸品たち。
ひと夏だけでは終わらない、あなただけの「一生モノの相棒」を育てる楽しみを、ぜひ会場で見つけてみてください。
◇展示の見どころ・ご紹介
① 江戸扇子(えどせんす) 〜職人ひとりで全工程を紡ぐ、粋な「お江戸」の美学〜
日本で発明され、平安時代に京都(上方)で発達した扇子は、古くから分業制による量産が行われていました。しかし、これに対して江戸で発達した「江戸扇子」は、なんと30以上もの全工程を職人がたったひとりで作り上げます。
絵柄は粋でシンプル、白地を活かした余白の美が洒落ています。京扇子に比べて骨数が15〜18本と少なく折幅が広いため、すっきりとした印象を与えます。
扇子を閉じる瞬間に響く「パチッ」という軽快で小気味よい音は、ひとりで作るからこそ生まれる完璧な噛み合わせの証。大量生産にはない、希少な職人技の粋をご堪能ください。
② 江戸風鈴(えどふうりん) 〜職人の息が吹き込まれた、世界にひとつの特別な音色〜
夏の風物詩といえば風鈴。江戸風鈴の最大の特徴は、その「音色」にあります。
ガラスのタネを高温(1,320℃前後)の炉で溶かし、型を使わずに空中で息を吹き込みながら形を整える「宙吹き(ちゅうぶき)」という技法で作られます。
さらに、風鈴の鳴り口(ガラスの端面)をあえて滑らかに削らず、ギザギザのまま残すことで、振り子が触れたときに「チリン、チリン」と、ゆらぎを感じる極上の音色が響くのです。
内側から一つ一つ手作業で描かれる繊細な絵付け、そして一つとして同じものがない手作りの音色が、五感を通じて涼やかな癒やしをお届けします。
③ 錫(すず)の食器・江戸鉄瓶 〜現代の暮らしに寄り添う、鋳物の新しい挑戦〜
長い歴史を持つ「江戸鉄瓶」の工房が、いまの時代に合った新しいライフスタイルへ向けて挑戦を続けています。
お鍋ややかんに入れるだけで手軽に鉄分補給ができるお役立ちアイテムは、夏バテや熱中症予防、日々の体調管理にもおすすめの工芸品です。
さらに、鉄よりもシンプルで軽い仕上がりになる「錫(すず)」を使ったお皿やぐい呑みも新たに手がけ、好評を博しています。錫は非常に熱伝導率が高く、冷たいお酒を注いだ瞬間に器全体へ心地よい冷たさが広がります。冷酒本来の香りと味わいを、より一層引き立ててくれる特別な器をぜひご覧ください。
④ 江戸浴衣(えどゆかた) 〜古典柄を今に復活させた、格調高き夏の装い〜
職人が先代から受け継ぎ、大切に収集してきた江戸時代から明治時代の「型紙(かたがみ)」。
その歴史的な意匠や古典柄を現代に蘇らせた、格調高い江戸浴衣を展示いたします。
伝統的な染めの技術が織りなす美しい文様は、日本の夏ならではの文化をまとう喜びを教えてくれます。
涼しげで凛とした、粋な夏の佇まいをお楽しみください。
⑤ 墨流し染め(すみながしぞめ) 〜水面に描く一期一会の美、伝統の「文様」をまとう〜
その歴史は平安時代にまで遡ると言われ、文字通り「墨を水に流す」ことから始まった伝統的な染色技法です。
水面の動きによって刻一刻と変化する模様を染め上げるため、まったく同じ柄を二度と作ることはできません。
職人の緻密な計算と、その瞬間の偶然が織りなす「一期一会」の美しいマーブル模様。
涼やかな水の流れをそのまま閉じ込めたような唯一無二の衣服や小物は、夏の装いに洗練された彩りを添えてくれます。
⑥ 江戸硝子(えどがらす) 〜息を吹き込み形を成す、光をまとうガラスの芸術〜
江戸時代からの伝統を受け継ぎ、職人の手によって一つずつ作られる「江戸硝子」。
型を使わずにガラスを宙で吹きながら形を整える「宙吹き(ちゅうぶき)」などの高度な技術を用いて、1,400℃近くにもなる熱いガラスのタネから命が吹き込まれます。
光を浴びてキラキラと輝くガラスの器は、食卓に涼を呼び込み、夏のひとときを贅沢に演出します。職人の魂が宿る、透き通る美しさをご堪能ください。
◇職人の技を間近で感じる
会場では、工芸品が完成するまでの緻密な製造工程もパネルや動画でわかりやすくご紹介いたします。
例えば、扇子の真ん中に骨を通すための「平口(ひらくち)」を開ける瞬間や、1本1本の扇骨をすっと差し込んでいく絶妙な手さばき。風鈴の「ともざお(ガラスのパイプ)」から針金を通し、一瞬で糸を通すための穴を開ける神業。
職人の手仕事が生み出す美しさは、手にした瞬間に伝わる質の高さ、丁寧さに裏打ちされています。
地域の文化を身近に感じられる毎日のアイテムが、あなたの夏の日常を、より心豊かに彩ります。
職人たちの熱い想いと、受け継がれてきた伝統の技が詰まった会場へ、ぜひ足をお運びください。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
会場で展示している工芸品は購入が可能です。
また、展示会場に隣接する伝統工芸カフェ・アルティザン店頭でも、江戸川区の工芸品・特産品を販売しております。
◇開催概要
会期: 2026年6月7日㊐~7月5日㊐
時間: 9:00~21:30 (最終日は16:00まで)
入場料:無料 どなたさまもご自由にご覧いただけます




