今月のテーマは雪にしました。広く雪にかかわる本
を紹介していきます。今週紹介する本はこちらです。

イアン・スチュアート (著)、梶山 あゆみ (翻訳)
『自然界の秘められたデザイン
雪の結晶はなぜ六角形なのか?』

この本の著者イアン・スチュアート氏は数学の教授
であり、数学の啓蒙書を多数出しています。日本語
に訳されたものは30冊以上あります。
物事の規則性などを見つけて数学で解き明かそうと
するものが多いです。


今回の本のテーマは雪の結晶です。雪の結晶形に見
られる規則性と不規則性を考えるにあたって、本書
の第2部以降では動物や貝殻の模様、遺伝子や分子、
素粒子にまで話が出ます。しかし、所々で雪の結晶
との関連について触れています。


第3部の最後に謎の答えを示しています。「雪の結晶
は、パターン形成の数学を並べたショーケースなのだ」
と著者は言っています。


図版の解説も丁寧に書かれています。自然科学の本
の中では比較的読みやすい本です。