今月のテーマは卒業にしました。広く卒業
にかかわる本を紹介していきます。今週紹
介する本はこちらです。

井上 一馬 (著)
『後世に伝える言葉―新訳で読む世界の名演説45』


卒業式では校長先生や来賓のお話がありま
す。私が在籍した学校だけだったのかわか
りませんが、校長先生は歴史上の人物を取
り上げたり、過去のスピーチを紹介してい
ました。

当時は素朴に、どうやって話のネタを見つ
けているのかなと思いました。


本書は古代ギリシャから現在に至るまで、
45人のスピーチが紹介されています。ソク
ラテス、ガンジーの非暴力宣言、レーガン
大統領の悪の帝国演説、など様々あります。

掲載されている人物を見てすぐに思い出せ
たのは、マホニーの「医学は皆さんの大多
数に、百歳の誕生日に百本のろうそくを吹
き消す肉体を与えるでしょう」と、フェル
ブスの「本は人間の、人間による、人間の
ためのものなのである」です。


デヴィッド・J・マホニーのものは1996年、
アメリカのニュージャージー州のラトガー
大学の卒業式で話したものです。

ウィリアム・ライアン・フェルプスのもの
は1933年、ラジオで話したものです。発言
の背景は、ぜひ手に取って読んでください。

寒い体育館で校長先生や来賓の話を聞いて
いるのは大変ですが年を重ねても何かひと
つ記憶に残っているといいですね。