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スタッフおすすめ!スタッフのオススメ その27 「兵隊先生」

【登録日: 2012年08月15日 】
本日は、67回目の終戦記念日です。
私たちは決して忘れない――そんな思いからこの本をご紹介したいと思います。


1945年、敗戦間近の沖縄。航空隊の整備兵だった松本康男は、米軍上陸で
部隊が全滅。一人生き残りますが、瀕死の重傷を負い死の目前で地元の人々
に助けられます。避難民キャンプに匿われ、やがてキャンプにできた小学校
の教師となって暮らし始めます。敗戦、そして占領、彼の運命も大きく変わって
いきます。


著者の松本仁一氏はジャーナリスト。日本におけるアフリカ報道の第一人者です。

長野県生まれ。朝日新聞社入社。ナイロビ支局長、中東アフリカ総局長、編集
委員などを歴任。ボーン・上田記念国際記者賞、日本新聞協会賞など多数受賞。

そんな彼がどうして沖縄戦の敗残兵のことを?
松本康男も長野県出身。主人公は著者の父親です。


多くを語らなかった父から少しずつ話を聞き、何度も沖縄を訪れ、取材を重ねた
とのことです。この辺りのことも後半に出てきます。そして現在の沖縄の姿も……。
沖縄の人々と日本兵の交流を描いた実話です。
筆者は沖縄について、改めて考える機会ともなりました。

戦争を風化させない――長い年月が経ち、大変むずかしい問題ですが、
こうやってさまざまな本を読むことで忘れないようにと思います。

ぜひ読んでみてください。


「兵隊先生」 松本仁一著 新潮社 291.9マ 中央ほか所蔵

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