今月のテーマは車です。車に関連した本を紹介していきます。
今週紹介する本はこちらです。

日経BP社 トヨタリコール問題取材班編集『不具合連鎖-「プ
リウス」リコールからの警鐘』

みなさんは昔の事件やニュースを思い出すことはありますで
しょうか。今回ご紹介するものは2010年3月に出版されたも
のです。
2009年から2010年にかけて起こったトヨタ自動車の大規模リ
コールについて書かれています。当時はなんらかの原因でフ
ロアマットにアクセルペダルが引っかかり、アクセルが全開
のままになったり、ブレーキの利きが悪かったりといった問
題が、相次いで報道されました。


本書ではアクセルペダルの不具合はなぜ起こったのか、ブレー
キの不具合はなぜ起こったのかを図を交えながら検証してい
ます。
また第6章には有識者がリコール問題をどのように見ていた
か記されています。ある専門家は「仕様書の統合上でのバ
グが原因だと考えている。プログラムの不具合ではなく、
その統合の段階で誤りがあったという訳だ」と述べています。


2011年2月8日、アメリカ運輸省は最終的な調査結果を発表し
ました。「トヨタ自動車製の車の電子制御システムには急加
速を引き起こす欠陥は見つからなかった」と結論づけ、「運
転手がブレーキとアクセルを踏み間違えていた可能性が高い」
という見解を示しました。


図書館では新刊本だけではなく、出版されてから数年たった
ものも棚に置いてあります。少し昔の事件や出来事を振り返
りたいときにその当時はどのように捉えられていたのかを知
ることができます。